【経験者が語る】テレビ番組のアシスタントプロデューサーとは?

今回は、テレビ番組のアシスタントプロデューサーとして働いていた佐藤さん(仮)にインタビューしました。

これからテレビ番組に係る仕事をしたい人に向けて、自身の経験を当ブログで語っていただきました。

1.アシスタントプロデューサーとは?

アシスタントプロデューサーの役割は、基本的にはプロデューサーの補佐をすることです。

プロデューサーは、番組制作の責任者であり、企画の立ち上げや予算管理、出演者の選定など、さまざまな仕事を担当します。

私はそのプロデューサーの補佐業務を主に行っていて、プロデューサーが手一杯のところをサポートしていました。具体的には、出演者の周りでトラブルがないか気を配ったり、問題が発生した場合に対応したりしていました。

また、お金の管理も担当し、番組制作を共に行っている後輩たちの相談に乗ることも多かったですね。言ってみれば、まるで母親のような存在です(笑)

大変ですが、この仕事は非常にやりがいがありました。

2.年収は450万~500万円程度

アシスタントプロデューサーの職には、通常、最初から就くことはあまりありません。

一般的には、まずはAD(アシスタントディレクター)としてスタートし、その後にディレクターを経てアシスタントプロデューサーへと転身することが一般的です。

また、番組にはデスクという事務を担当する仕事もありますので、デスクからアシスタントプロデューサーへと昇進するケースもあります。

アシスタントプロデューサーの給与は、一般的にはOLさんと同じくらいの水準で、年収300万円程度が一般的です。経験を積んでキャリアを築いていくと、年収450万円から500万円程度になることもあります。

私の体験では、最初はADとしての仕事を経験し、その後にディレクターに昇進しました。そして、さらなる成長を遂げるためにアシスタントプロデューサーへとキャリアをステップアップしました。

この仕事は、給与や役職だけでなく、経験やスキルの積み重ねが重要であり、自身の成長にもつながる素晴らしいキャリアパスです。

3.ひとつの番組が完成した時の感動は格別

自身が関わった番組が無事にテレビで放送されると本当に嬉しいですね。

「これが面白い」
「あれが面白い」

いい大人が徹夜の会議でくだらないこと(?)を真剣に議論したり、早朝からロケに出かけたりと、本当に大変なことがたくさんあります。でも、その苦労が報われて、ひとつの番組が完成した時の感動は格別ですね。

放送後にSNSなどで話題になったりすると「こんなにたくさんの人に見てもらえたんだ!」と喜びを感じますし、批判的な意見があっても、次回はもっと認められるような番組を作ろうと思います。

もちろん、作った番組がお蔵入りになることもあります。

その時はショックですが、一緒に制作している仲間と感情を共有できるので、次のプロジェクトに生かそうという気持ちになります。このような環境は本当に素晴らしいと思います。

学生時代のサークルや部活動とは異なるけれど、その延長線上にある感じです。

特番の場合はその番組だけですが、レギュラー番組では基本的に同じスタッフで制作するため、とても仲良くなることができます。他の業界ではなかなかそういうことは難しいのではないかと思うので、自慢できる点だと思いますね。

4.エンドロールに名前が載ると嬉しい気持ちでいっぱいに!

番組を観て感慨深い思いを抱くことはたくさんありますが、どの番組でも共通して印象に残るのは、エンドロールに自分の名前が載る瞬間ですね。

もちろん、スタッフの数が多すぎて最初から載る保証はありませんが、実際に名前が載った時は自分自身もとても嬉しい気持ちになりますし、周りの人たちも私以上に喜んでくれます。

親だけでなく、親戚や友人たちも含めてです。

5.自分の時間の犠牲は避けられない

最近では以前と比べて、徹夜で帰れないということはほとんどありません。働き方改革のおかげで、環境はどんどん改善されています。

ただ、収録前やロケ前、OA前には朝早くから夜遅くまで(場合によっては帰れないことも)仕事をすることがあります。

しかし、これはずっと続くわけではありません。

番組によっては、ロケのお願いがいつまでも続いていて、突然「明日ならいいよ」と言われたりすることもまあまああります。

そうなると、次の日に友達との約束や合コンの予定があっても、それを残念ながらキャンセルしなければなりません(笑)

時間通りに始まり、時間通りに終わることが求められるし、予定もある程度前から決まっていないと困ると感じる人には向いていないかもしれません。

OA時間は絶対に守らなければならないので、そこに合わせることになります。頻繁ではありませんが、自分の時間を犠牲にすることもある環境なのです。

6.常にアンテナを張り、勉強することが重要

この業界に入りたい人に私の経験上、一言伝えるなら「テレビを見てください」ーですね。

私は、テレビを見ることが一番大切だと思っています。

この業界に入るとよくあることですが、忙しさのあまりテレビを見る時間がなくなることがあります。気づかないうちに、テレビを見ずに終わる日も多いです。

自分が関わっている番組に集中すると、自分の番組が一番だと思いがちですが、実は興味深い番組はたくさんあります。

だから常にアンテナを張り、勉強することが重要になってきます。

そうしないと、今どんな出演者が求められているのか、流行がとても速いので追いつけなくなります。だから、テレビを見て勉強することが大切だと思います。

最近ではYouTubeなどの動画プラットフォームが面白いとよく聞きます。そこからも勉強することはとても重要ですね。

勉強と聞くと躊躇してしまうかもしれませんが、きっとこの業界に進もうとしている人はテレビが好きな人が多いと思います。

自分が好きなテレビ番組を作るために、好きなテレビをたくさん見ることは存分に楽しめると思います。