今回は、車の電装品の卸売り会社に就職している梶山さんにインタビューしました。
車のナビゲーションやエンジンスターター、ETC、ドライブレコーダー等の電装品を取り扱っていて、お客様より取り付けしたい車両と商品の要望を聞き、見積もりを出します。
注文となれば、当社へ車両を持ち込んでもらい、サービス部にて取り付けを行う流れです。
私は営業をしていますが、
「ナビが映らない」
「エンジンスターターが作動しない」
などのトラブルや故障の問い合わせなどもあるので、仕組みを知るためにサービス部の作業の手伝いもしています。
1.気になる収入は?
自分は入社1年目で年収250万円ほどでした。
昨年の実績によりますが昇給は1万円くらい。ボーナスも昨年実績によりますが、年2回の賞与に加え、決算手当てがもらえる時もあります。
役職がつくと役職手当がもらえ、出張時の手当ても増えます。
給料は低い傾向にあり
車の業界、とりわけ電装業界や部品業界などは不景気が続いています。
ただ、不景気など関係なく、ウチの業界が全般的に給料が低い傾向にあると思います。(ディーラー関係に勤めていれば違うかもしれませんが。)
そして、どこの業界もそうでしょうが人が足りません。足りないので次の仕事へのステップアップがなかなかできません。
社員が入社すれば部下となり現在の自分の仕事を覚えてもらい、そして自分は次の段階へ・・・ができないのです。
例えば、新入社員で最初はお客様と商品を覚えるために配達をさせられると数年は配達のみ・・・と言うような状態です。
現に知り合いが働いている部品屋さんはそうなっています。不景気で社員を増やせず高齢化していたり、社員を入れられないがためステップアップがてきずモチベーションが保てない状態になっているそうです。
そうなってくると上の方々が定年を迎えるころには若い人材がいなく事業継続が難しい・・・なんてことが起きてしまいそうです。
2.車の電装品に関する知識や電気系統の知識が身につく
誇れることは車の電装品に関する知識や電気系統の知識が身につくところです。
取り付け作業を行ったことが無いと、商品のイメージだけで「簡単だ」と言われることが多々あります。
ですが、その人が実際に作業をすると電源が入らなかったり、ナビ周りのパネルを壊してしまったりなどの問題が高確率で発生するんですよね。そのため、最終的にあれこれ理由をつけて持ち込んでくることが多いです。
結構、奥深いものなのですが、そういった技術や知識が身につくところが良いと思っています。
そして、他社で取り付けたものや中古車を購入して付いていた電装品が動作しないや映らない等のトラブルも問い合わせがあり、実際に現場へ行って解決できたときにはやりがいを感じますね。
お客様が困っていることを解決して感謝されると嬉しいし、また更なる知識を身につけようと向上心が湧きます。
3.仕事で印象に残ったエピソードは?
中古車を販売している取引先の会社があるのですが、お客様へ販売した車のエンジンスターターがかからないと言ったトラブルの問い合わせがありました。
寒い冬の時期でしたが、当社が販売・取り付けしている商品ではなかったので、ネットから資料をコピーして担当者へ渡したのですが…。
その後、担当者はお客様に店頭に来てもったうえで確認したようですが「良く分からない…。」と私に連絡がありました。
そのとき、私は地方へ出張中だったため現場へ行くことができず、症状や接続状態を聞いてあやしい箇所について点検をするよう伝えましたがその場では解決しませんでした。
損得勘定関係なく行動したことが功を奏した
後日、担当者と会い話をして私がお客様のもとへ見に行くことにしました。
私がお客様のもとへ行く筋合いはありませんでしたが、いつもお世話になっている方でしたし、当社へ点検に入れると工賃が発生するし、お客様が怒っている…ようでしたので早急に解決するため決断しました。
担当者と二人でお客様のもとへ行くと、まだ怒っていましたが、少しお話をすると「電装会社とはいえ関係ないのに来てくれた」と少し穏やかになってくれました。
どうやら、確認するとアース線が外れかかっているのが原因だったらしく、キチンとつなぎなおして何回かエンジンスターターの作動確認をしたら問題なくかかったので解決しました。
今回、ここまで私が動く必要はなかったかもしれませんが、損得勘定がいつも正しいとは限らないと思った出来事でした。
4.問題点も多いが必要とされる仕事
この業界は給料が安かったり人手不足だったり問題は多いです。
ですが車のことを知らない人でもしっかり働いて行けば知識も技術も身に付き、その会社が無くなっても、別の会社で必要とされると思うので食いっぱぐれが無いと思います。
車が好きな人なら尚更やりがいを感じて楽しく働けるのではないかと思います。この先も車は姿形を変えても存在し続けることと思います。
部品もそれに合わせて変わっていくでしょうが無くなりはしないと思いますし、電気関係も現在と同じような使われ方で行くのでないかと思います。
そう考えると将来性はあると感じます。専門用語などは多々ありますが、まじめに働いて行けば必ず覚えて身につけることができますので、すぐに変化がなくても頑張ってほしいと思います。
何より、友人や彼女の車に電装品をササっと取り付けたりトラブルなどをパパっと解決したりできたらカッコイイと思いますよ^^
車の電装品の卸売り会社に勤めている梶山(仮)と言います。
仕事のメインは固定客へのルート営業を担当しています。