家具小売り販売店で接客・販売を担当していた松田さん(仮)。
慣れるまでは苦労が多く「会社を辞めたい!」と思ったこともあったとか。ですが、まわりに助けられ、いまでは楽しく充実した日々を送っているそうです。
そんな松田さんから家具小売り販売店のお仕事について話を聞いてみました。
1.家具小売り販売店のお仕事は?
家具小売り販売店の仕事は、来店されるお客様から
- 要望をお伺いする
- 商品を提案する
- 購入に際して不明な点があれば説明する
ことです。
また、売り場の準備やお客様が買い物しやすい環境を整えるための準備も行ったり、緊急時には他部署と連携し、チーム全体で協力して業務を遂行することもあります。
在庫管理や売上予測なども私たちの仕事の一環であり、常にお客様が店舗やオンラインでスムーズに購入できるよう在庫状況を把握し、商品が適切なタイミングで補充されるように努めています。
業務を円滑に行うためには快適な職場環境が大切なので、職場を清潔に保ち、整頓することにも力を入れていました。
私たちの仕事は、商品販売だけ…と言うイメージがありますが、ただそれだけではないのです。
2.年収はどのくらい?
1年目新卒 … 284万円。
※毎年平均3~4万円程昇給
ボーナスは年度末に目標を達成した場合のみ貰えていました。
- 役職が一つ上がるごとに年収100万円程増加。
- 部長クラスだと最低年収500万以上
- 店長は1000万程。
短時間のパートやアルバイトは時給が魅力的かもしれませんが、正社員の給料は決して高くはありません。とくに独り暮らしをしていると厳しいです。
そのため、給料を重視する人は、この業界はあまり魅力的に感じないかもしれませんね。
「給料をしっかりもらいたい!」このような希望があるのであれば、早い段階で昇進を目指すことが重要です。
最初は仕事を覚えることに忙しくなるかもしれませんが、仕事に慣れることだけを考えていると時間はあっという間に経ってしまいます。そのため、入社した時から将来のキャリアプランを考えておくことが重要です。
もしも、転職を検討しているなら、タイミングを見極めが大切ですね。
私の経験上、即座に行動することができない人や奥手な性格の方には苦労が多いかもしれません。逆に、挑戦し続ける意欲のある人にはこの業界がぴったりだと思います。
3.プロとして高い意識を持ち、最高の環境で買い物してもらうこと!
私が働いている会社では、お客様がただ買い物をするだけでなく、楽しい時間を過ごしてもらうことにも力を入れています。
お客様の日常生活に欠かせない商品なので、地域生活に貢献している実感が持てますね。
地域に密着しているからこそ、自身の仕事の役割が明確になるし、喜んでもらえると自然とモチベーションが高まります。
ただ、やはりビジネスなので、お得で良質な商品を提供するためには、会社としてはコスト削減を求められます。そのため、どうしても必要最小限の人員かつ効率的に働くことが求められるので、最初はキツかったです。
経験がなければ動きに無駄が多いので、はじめはチームメンバーに迷惑ばかりかけていました。
けれど、声をかけてもらったり、教えてもらいながら、少しずつ成長していき、他のメンバーから一目置かれたときには本当に嬉しかったですね。
お客様の前では、忙しい中でも笑顔で接してましたが、心の中では「忙しいのに!!!」と内心思っていたことはよくあります(笑)
内心、イライラしていてもお客様の前では微塵も見せない笑顔ができるのもプロとしての証。
心地良い空間・環境を提供するためには、清潔感だけでなく、我々従業員の言動もまた要求されるのは間違いないです。
4.印象的な出来事は?
経験が浅い中で、自分が担当する商品を1年間売り続け、目標を達成したことが私にとって最も印象深い経験です。
その年は人事上の関係で上司が一定期間不在であり、私がチームリーダー代行としてプロジェクトを進める必要がありました。
初めての経験でしたが、先輩からアドバイスを受けながら、他部署の新人でありなおかつ外国出身のメンバーと英語でやり取りする必要があり、多忙な日々を送りました。
最初は、「先輩や上司の意見を優先しなければならない!」という固定観念があり、先輩方や上司の意見、評価に敏感になり、振り回される日々でした。
けれど、実際にはそんなことは関係ありません。
経験が浅くても”担当者”としての責任を持ち、自分の考えで物事を決断・進行し、チームに指示を出すーその重要性を学びました。
結果がどうであれ「自分が正しい!」と思うことに向かって行動するべきなんです。
ピーク時には、売れ行きや在庫状況を判断し、多くの商品を販売することができ、目標を達成。仕事の評価がボーナスUPにも繋がったときは、言葉にならないほど嬉しかったですね。
6.後輩に向けて一言
小売業界を目指す場合、楽しく働くこと、そして効率的な作業することを意識してください。
自分の好きなことに注目しながらも、客観的な視点で考えることや効率的な作業方法を模索することが求められます。
自分が好きなことだけに注目して、この業界を選ぶ人もいますが、その考え方はとても大切です。
ただし、好きなことに固執しすぎると客観的に考えることが難しくなり、無駄な作業に時間を費やす可能性があります。
好きなことだからこそ、一歩引いて遠くから見つめる視点で客観的に働く方法を考えることーそれが重要だと思います。
企業によっては、人材不足の状況に陥っていることもありますが、そうした状況でも効率的に作業する方法を見つけることができれば、効果的な結果を出すことができます。
低コストで高いリターンを実現することも可能です。
逆に私自身は効率面には強く、一方で業界の商品についての知識が不足し、商品分析や意見を出すことができませんでした。
どの仕事においても、自分自身が好きでなくても、一定の興味関心を持つことが自己成長につながるので、事前にしっかりと下調べを行って欲しいですね。
私たちの仕事は、お客様とのコミュニケーションを大切にし、最適な商品を手に入れるお手伝いをすること。
役割を果たしたうえで、お客様の笑顔や満足な表情を見たとき…私たちの努力が報われますね。