飲食店の店長は体力勝負!スタッフの指導や顧客サービスの向上にも取り組む日々!

飲食店の店長をしている田村さん。

飲食店の店長としての経験は、スタッフの指導や顧客サービスの向上にも取り組む日々で大変である一方、魅力的な点も多数あるとか。

店長として学んだこと。
飲食業界を経験したからこそ言えるメリットやデメリット。

これから飲食業界で頑張ろうとしている方々に向けてのアドバイスをいただきました。

1.店舗経営の経験で学んだこと!

田村さん

私が飲食店の店長に就任してから、主に次の3つを行っています。

①営業管理

  • 営業管理は食材の仕入れ
  • 発注
  • レジの金銭管理
  • 営業オペレーションの維持改善

など、顧客が見えないところでは、料理だけでなく、さまざまな業務を抱えています。日々の店舗営業をスムーズに進めるために、営業管理はとっても大切です。

お客さんに満足してもらうために、営業管理をおろそかにすることは絶対にできません。

②人財管理

お客様が来店して、心地よい空間を提供するには、スタッフの管理は欠かせませんよね。

  • 従業員の採用
  • トレーニング
  • シフトの調整

従業員の管理は、お客さんの満足度にダイレクトに影響します。

だからこそ、私はチームの一員として働くスタッフたちを大切にして、彼らの成長ややる気を引き出すように心がけています。

③コスト管理

店舗の利益を確保するために、運営コストは意識しなければいけません。

味は保ちつつ、コスト削減できるところは行う。効率的な経営を心掛けていて、無駄な出費を減らすことで経済的な安定を追求しています。

以上、3点は経験から学んだもので、日々、実践していくうえで成長してきたと思います。

飲食店の運営は挑戦的な仕事だけど、お客さんに美味しい料理と素敵なサービスを提供できる喜びは本当に素晴らしいと思います。

2.飲食業界に参入して良かったこと!

田村さん

私が飲食業界で働いていて、誇りに思うことややりがいを感じる点は2つあります。

①リアルタイムなフィードバックが得られる

1つ目は自分の業務に対するリアルタイムなフィードバックが得られることです。

飲食業界では常にお客様が目の前にいるため、提供するサービスに対してお客様の反応を直接見ることができます。

お客様の反応によって自分の仕事の評価や改善点を把握することができるため、その場で修正や改善を行うことができるんですよね。

このリアルタイムな反応が得られる環境は、とても魅力的な要素です。

②人材育成の面でのやりがい

学生やフリーターのアルバイト従業員にとって、飲食店での働きは社会への準備期間となることが多いです。

飲食店の環境は、挨拶や礼儀作法、仕事への取り組み方など、社会生活で必要とされる基本的なスキルを身につけるための絶好の場所です。

彼らが自身の行動に対して直接的なフィードバックを受け取ることができるため、指導やトレーニングを通じて成長を促すことができます。

飲食店での経験を通じて、若いスタッフの成長を見守ることは非常にやりがいのあることです。

お客様との関わりやリアルな反応を通じて成長し、また若いスタッフの成長をサポートすることで社会に貢献できることを喜びとしています。

3.店長になって大きく環境が変わった

私の所属している会社は早ければ2年前後で店長へ昇格できるようになりますが、店長になるという事は社員の部下が付き、その下にアルバイトが付く形になるので、1つ昇格しただけで数十人組織の長という事になり環境が大きく変わります。

それまでも営業管理や人財管理を断片的に任されてきていましたが、いざ店長になるとあまりの権限と業務分野の大きさに驚きました。

また、アルバイト達からの目線もそれまでのアルバイト長のような一般社員から店長という扱いになるため接し方も変える必要がありました。

それまでは空気が悪くならないようになんとなくあやふやにしていたような事柄も、お客様の満足度ゆくゆくは店舗の利益に繋げるため、ダメなものはダメときつく伝える事が必要な場面も増えていきましたね。

そういった大きな変化からそれまでの自身の業務に対する取り組み方の甘さや粗さに気づく事ができ、責任をもって業務に取り組むという事がどういう事なのか理解するきっかけとなりました。

給料も変化

1年目はボーナス込みで年収350万(残業代含む)
業務内容としては店長候補生として店長補佐を行っていました。

5年目ではボーナス込みで年収500万前後。
店長に昇格していれば、残業代を含め、500万を超えてきます。

4.働いて感じた飲食業界のデメリット

田村さん

飲食業界に従事することはいいことばかりではありません。働いていてデメリットは細々ありますが、大きな部分で2点あると思っています。

デメリット① 業界に対する社会的な印象や地位

多くの人々が飲食業界はブラック・肉体労働・低所得・他業種に就職出来なかった人が従事する職種というイメージを持っています。

youtubeでも「飲食業界は絶対に就職するな」という動画を何本も目にしてきました。

事実そういった社会の受け皿的な側面もあるので否定はできませんが、事実以上に不当に蔑まれる事もあります。

不特定多数の人々に社会的に尊敬されたり羨ましがられたりしたい人にはお勧めできない業種ですね。

デメリット② 他業種よりも精神的に追い詰められることが多い

仕事をしていると一般的には上司先輩と顧客の間に板挟みとなり精神に負担がかかる事が多いと思いますが、飲食の場合はこれにプラスして、アルバイト従業員達からの突き上げが入社初日から存在します。

飲食未経験の方が初めて店舗に配属されると、当然オペレーション業務に関してはアルバイト達よりも練度は低いため、環境が悪いと下に見られがちです。

場合によっては、店長・先輩社員・アルバイトから散々おもちゃにされ、3か月持たず退職される方も多くいます。

飲食業の離職率が高い原因の多くがコレです。
そのため、入社当初より最低限のコミュニケーション能力が必須の業種とも言えますね。

5.体力とコミュニケーションが大事

これから飲食業で働こうとしている人にアドバイスをお願いします。

田村さん

飲食業界では、体力とコミュニケーション能力が大事です。

ポイント① 体力の重要性

どんなに綺麗ごとをうたっていても飲食業界はコレにつきます。

小手先の知恵で上手く立ち回ろうとしても必ずボロが出ます。
体をはって馬鹿正直に正面突破していく人が結局は評価されるんですよね。

「この令和の時代に…。」と思われる方もいるかもしれませんが事実です。体制が悉く前時代的で現代風に事を進めるのほぼ不可能です。

逆に言うと体力さえあれば比較的順応しやす業界です。
毎日たくさん食べて健康的な肉体を保ちましょう。

ポイント② 謙虚なコミュニケーション

最初のうちは謙虚なコミュニケーションを常に意識する事が大切です。

店舗とはいわば村社会です。ある程度発言権のある人物に嫌われると逃げ場もなく挽回は相当厳しくなります。

女性が多い職場では尚更そういった傾向が強い印象があるのでなより一層注意が必要かもしれません。

リーダーシップを発揮するのは営業面で信頼関係が出来てからにしましょう